萩の月
クリーム色したまるいフワフワのお菓子、それが萩の月、中には月色のクリームが入っている、それが萩の月、いつからこのお菓子のファンになったろう、きっと、お土産でいただいたときの初めて食べて、カステラのふわふわ感とクリームの甘さの調和に参った時だろう。
萩といってどんな草花かすぐにピンとくる人は最近少ないのではないだろうか……それはともかく、萩といってすぐにも思い浮かぶのは秋、なので萩の月は秋の月、秋の月というと中秋の名月、まん丸の満月という連想がたちまち頭の中をよぎる。
そんなまんまるの中秋の名月のイメージ、中秋の名月を口にほおばる、名月とはこんなにも甘くて美味なる味わいか....と、花より団子状態。
さらに、ススキとうさぎへとイメージは連なる、が、最近はもう月とうさぎの連想はあまりにもロマンチックすぎる? 月の実にクリアーな月面写真をいたるところで見ることができるから、もう月でウサギがお餅をついてる、なんて誰もイメージしないだろうな。
ススキには稲穂の代わりとか魔除けとかいろいろな意味があるようだ、昔は、学校帰り、買い物帰りの道端の土手にたくさんススキが群生していて、今夜は十五夜っていうときに、そんなススキをとって帰っていたものだけれど、現在、買い物帰りに土手のそばを通っても、ススキなんて見当たらない、十五夜にススキを手に入れるのはなかなか難しい、っていう感じ。
月でお餅ついているうさぎのイメージもススキも手に入りにくくなった今現在だが、代わりといっては何だけれど、甘くて美味な ”萩の月” という ”月” が手に入るようになった、これもまた時代の移り変わりかしら,でも、萩の月はうれしい ”月” でした!